ワシが高校生のころ、初めてライブハウスでロックバンドのライブなるものを見たのがバハマじゃった。 そのときの出演はジャックダニエルというて、大阪ではブイブイいわしとったストーンズばりのロックンロールバンドじゃった。 バハマの狭さとお客さんの多さに仰天して演奏はよう覚えとらんが、ジャックダニエルのライブはアタリとハズレが交互にあるっちゅう噂で、その日はハズレじゃったような気が... まさか後年、そこでベースを弾いていた青年の店に出入りして飲んだくれようとは、その当時は夢にも思わんかったがのー。 そうそう入り口の脇の小部屋で、なにやら機械をいじっていた老人にも驚いたし、便所がステージ脇にあったのも驚いた。 なにせ、ライブ中はオシッコにもいけんかったしのー 何年か後に、ワシも憧れのバハマに出演するんじゃが、なぜがその日、ライブセッションをすることになって、(ワシはそのころギターを弾いておった)ドラムを叩いていた青年の音のデカさと、猿とコッテ牛を混ぜたようなルックスと、話しをするとき、右斜前を向いて喋るのにもインパクトを受けたの? 後にその青年はワシが仕事をすることになる、マリノっちゅうバンドでドラムを叩くことになるんじゃが、その当時は太っておって、とても少年には見えんかったのー それからワシはレコーディングエンジニアっちゅう職業にありついて、谷町のスタジオで仕事をはじめるんじゃが、バハマ関係の仕事はたくさんさせていただいたのー特に忘れがたいのは、なんちゅうたかヴォーカルが天草四郎みたいな格好をしていたバンドじゃ。 なんせうまいかヘタかよう解らん? しかし個性は今のビジュアルバンドが束になって掛かってもかなわんくらい、強烈なものを持っとった。 あいつらにくらべたら、今のバンドは個性の個の字もないわい! だいたいなんで最近のヴィジュアル系と称するお化粧バンドの歌手はみんなピーターと西城秀樹なんじゃ! このあいだ本物のピーターがテレビで歌っておったが、また新手のビジュアル系が出てきたかと勘違いしたわい! やれやれ年をとるとグチが多くなっていかんのー ここらへんで筆を置くとしよーかの。 ナニワのロック仙人でした。 |